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草枕

10 06, 2008 | 雑記

2
今日、学校の休み時間にコンビニへおにぎりを買いに行こうと、玄関を出るとき数学の先生に声を掛けられた。
この先生は、僕の肩の辺りから流れ出ている陰鬱なオーラを感じ取っているためなのかどうかは知らないが、僕を割りと気にかけてくれている物静かなおばさん先生である。
先生:「小川君。買い物ですか?」
僕:「はい。」
(僕は教師との会話が好きではないのですばやく切り上げようとするため、続けづらい返事をすることにしている。もはや、それは癖となっていて、中学校入学あたりから友達とも会話が続かなくなってしまった。)
先生:「この前、授業中にこっそり読んでいた人生論は面白かった?」
(「人生論」とはトルストイのそれのことである。三角関数がつまらなかったから、授業中読んでいた。しかし、せめて数学に関係することをしろと先生に言われ、それからは角を三等分することに授業時間を費やした。無論、角を三等分するというのは永久問題の一つで僕などに解けるはずは無いのだが。解けたら大数学者として歴史に名を残すだろう。)
僕:「面白かったですよ。」
先生:「そうですか。小説はあまり読まないんですか?」
僕:「そうですね。あまり読みません。」
先生:「そうですか。好きな本は何ですか?」
僕:「え~。『草枕』が好きですね。小説ですけど。」
先生:「『草枕』ですか。え~?」
僕:「漱石ですよ。」
先生:「あ~。漱石には興味あります。」
僕:「そうですか。」
先生:「あなたは文学青年ですね」
(文学青年でなくとも、「草枕」くらい知っている。数学の先生でも知らないでは済ませれぬ。それに、小説は読まないとさっき言ったばかりである。)
僕:「そうでもないです。」
先生:「私も本は好きなのでお勧めの本があったら教えてください。」
僕:「わかりました。」
先生:「じゃあ、いってらっしゃい。」
その後、コンビニでおにぎりと、最近お気に入りの甘酒キャンディを購入し、それを食べた。
なんだか眠くなったので、三校目はサボってラウンジの長椅子で昼ねをした。
寝ながら、何で教師というものに対して態度が冷たいのか不思議であった。数学の先生には悪いと思う。昔から、敵対意識があり、ずっと消えないのだった。

さて、今回はカテゴリが「読」で、しかもタイトルが「草枕」だから本の話をメインにするつもりだったが、日記部分が長くなりすぎた。
対話型は書きやすいから、ついついやりすぎる。
「草枕」を僕が好きな理由について書いてみたいと思う。
草枕は中学三年生の時に読んだ。
冒頭がなかなか有名で僕も暗記している。「草枕」と聞いて思い浮かばない人も冒頭を聞けば聞いたことがあると思われるかもしれない。
――― 山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。―――
この本のストーリーは別になんてこともない。岩波文庫の解説を引用すると
―――「いやな奴」で埋まっている俗界を脱して非人情の世界に遊ぼうとする画工の物語。
である。―――
この本はストーリーが特別面白いわけではない。そもそも、読んでいて話の展開を正確に追っていこうとしても難しいような本なのである。
では、何が面白いのか。
ただ、詩的であり、美しいのである。
受験期で心が荒んでいた当時の僕には適していたのである。気持ちが自由になった。
しかし、世俗から脱しようとするわけであるから、今思うとこの時期になかなか危険な物を読んでいたと思う。否、だからこそ、つまらない受験勉強からつれだしてくれるかもしれないという希望から惹かれたのかもしれないが。
この本を読んで暫くはその残響が残り、文章が意味不明な物になる病が抜けなかった。いつのまにか草枕調に文章を書こうとしていて、上手くいかず結局は何を書いているのかわからないものになってしまうのであった。
しかし、この本はその病にかかるリスクを負っても読む価値はあると思う。

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2 Comments

 博識ですね!僕は何が何だかよくわからんかった(え?角って三等分できないの?)。馬鹿すぎるなぁ。
 なんか小説の主人公みたい!とよんでて思ったり。(失礼だったらごめんなさい)

by 殺人坂硝子 | 10 07, 2008 - URL [ edit ]

そんなに博識なわけではありませんよ。ものの知る知らぬは運ですから、知ってることは知ってるし、知らないことは知らないだけです。
主人公みたいですか。嬉しいですね。
だったら、そろそろ世界を救う的な展開になってくれると楽しいな。(笑)

by R.ogawa | 10 08, 2008 - URL [ edit ]

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